2008年01月31日川口議員はシカトです。メールを再度以下の通り送りました。
返事がないので、市民に対する誠意が無いものとみなし、バシバシこれからやらせていただきまっせー!!
一つ、言葉を送ります。
天知る、地知る、我が身知る、己知る。
誰も知らないと思ってしても、天と、地と、自分と、相手は知ってるよ。
誰も知らなくても、いづれはバレルと言う、中国の格言です。
覚えておいたほうがいいですよ。
今後どう対処するかは、乞うご期待。
一つ、言葉を送ります。
天知る、地知る、我が身知る、己知る。
誰も知らないと思ってしても、天と、地と、自分と、相手は知ってるよ。
誰も知らなくても、いづれはバレルと言う、中国の格言です。
覚えておいたほうがいいですよ。
今後どう対処するかは、乞うご期待。
2008年01月19日川口議員から回答がないのでメールしました。
返事ないんですが、どうしたのですか?
うそはつきません!生情報をホームページやニュース、街頭演説で徹底公開!
って書いてましたが、嘘なんでしょうか?
無視することは、川口議員にとって良い結果を生むとは思えないんですが・・・。
3日以内にご返答下さい。
3日後返信があるか楽しみです。
うそはつきません!生情報をホームページやニュース、街頭演説で徹底公開!
って書いてましたが、嘘なんでしょうか?
無視することは、川口議員にとって良い結果を生むとは思えないんですが・・・。
3日以内にご返答下さい。
3日後返信があるか楽しみです。
2008年01月17日川口議員の回答への疑問
疑問1
燃料費の見積りは意味があるのか?実際に走ってみなければわからないはず。
疑問2、
「選挙終了後、訂正可能と思わずにそのままにしたために、実際の使用額よりも多い請求をしてしまいました」
と訂正願にはあるのですが、川口議員のホームページには「12月10日(月)に高槻市民の方から選挙運動用自動車燃料 代が他候補と比較し突出していることを指摘されました」と書いています。
前記は選挙終了後には間違いに気づいてた事になります。が、後記では選挙終了後、半年経って指摘を受けてからきづい たことになります。この矛盾は?
疑問3、
差額のお金はこの半年間どこに行ってたのか?○○石油?川口議員?
川口議員のホームページにも、同じ事をコメントしましたが、果たして情報公開を謳ってる川口議員に回答してもらえるか・・・。
燃料費の見積りは意味があるのか?実際に走ってみなければわからないはず。
疑問2、
「選挙終了後、訂正可能と思わずにそのままにしたために、実際の使用額よりも多い請求をしてしまいました」
と訂正願にはあるのですが、川口議員のホームページには「12月10日(月)に高槻市民の方から選挙運動用自動車燃料 代が他候補と比較し突出していることを指摘されました」と書いています。
前記は選挙終了後には間違いに気づいてた事になります。が、後記では選挙終了後、半年経って指摘を受けてからきづい たことになります。この矛盾は?
疑問3、
差額のお金はこの半年間どこに行ってたのか?○○石油?川口議員?
川口議員のホームページにも、同じ事をコメントしましたが、果たして情報公開を謳ってる川口議員に回答してもらえるか・・・。
2008年01月15日政務調査費「広報費」を選挙へ流用?(神奈川)
高槻市民監査協会は、高槻市議会でもなし崩し的に認められている「広報費」を政務調査費から支出することは違法と考えています。そんなことを認めるとどのようなことになるか?。下記の事例はそれを端的に示していると言えます。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
選挙活動に流用か?統一選前に広報費急増/神奈川県議
(「カナロコ」( http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiiijan0801186/ )より転載)
政治・行政 2008/01/13 県議会(定数一〇七)の政務調査費の支出について統一地方選直前の二〇〇六年度に広報費が急増していることが十二日までに、県議の収支報告書から分かった。目的外の選挙活動への流用の可能性をうかがわせているが、具体的な内容はベールに包まれている。
二〇〇三年度から四カ年度分(〇三年四月除く)の全県議の収支報告書を情報公開条例に基づき入手し、調べた。それによると、全体支出額は約二十六億七千万円。主な会派別にみると自民が約十億六千万円と全体の四割を占め、民主六億七千万円、県政三億二千万円、公明二億七千万円と続く。
全体的に、〇六年度の広報費が前年度に比べて急増しているのが目立つ。県政が対前年度比64%増の千六百六十三万円になったのをはじめ、民主が同51%増の三千二百八十三万円、公明が同40%増の九百五十六万円、自民も同14%増の三千三百三十九万円に膨らんだ。
自民の収支報告では、〇三年度分は各経費の具体的な内容を示す摘要の記述がなく、この年だけ議員連盟費として千七十万円を計上していた。
民主は各経費の内訳に「その他」の記載がある。特に、「会議費」では会場開催経費と会議用資料作成費を除き、「その他」で年間平均九百四十二万円が計上されていた。県政と公明は経費別に一括して計上しているため、それ以上の細かい内訳は分からない。
入手した四カ年度分の政務調査費については、市民団体「政務調査費改革かながわ見張番」(奥田久仁夫総代表)が八日、全支出の約三割に当たる約七億七千万円は目的外支出として返還を求め、監査請求した。同団体は〇六年度の広報費の急増について「年度末には県議選が告示されており、告示前の準備を含めた選挙活動費の混入が見込まれる」と指摘している。
奥田総代表は「透明性が確保されていないと不正な支出につながる。領収書の全面的な公開が必要だ」と話している。
◆政務調査費の収支報告書 県議は一人月額53万円の政務調査費が交付されている。収支報告書は会派または個人別に報告され、支出は「調査研究費」「研修費」「会議費」「広報費」「事務所費」「人件費」など九種類の経費に分かれる。それぞれの経費ごとに内訳と金額、摘要が記載されている。
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選挙活動に流用か?統一選前に広報費急増/神奈川県議
(「カナロコ」( http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiiijan0801186/ )より転載)
政治・行政 2008/01/13 県議会(定数一〇七)の政務調査費の支出について統一地方選直前の二〇〇六年度に広報費が急増していることが十二日までに、県議の収支報告書から分かった。目的外の選挙活動への流用の可能性をうかがわせているが、具体的な内容はベールに包まれている。
二〇〇三年度から四カ年度分(〇三年四月除く)の全県議の収支報告書を情報公開条例に基づき入手し、調べた。それによると、全体支出額は約二十六億七千万円。主な会派別にみると自民が約十億六千万円と全体の四割を占め、民主六億七千万円、県政三億二千万円、公明二億七千万円と続く。
全体的に、〇六年度の広報費が前年度に比べて急増しているのが目立つ。県政が対前年度比64%増の千六百六十三万円になったのをはじめ、民主が同51%増の三千二百八十三万円、公明が同40%増の九百五十六万円、自民も同14%増の三千三百三十九万円に膨らんだ。
自民の収支報告では、〇三年度分は各経費の具体的な内容を示す摘要の記述がなく、この年だけ議員連盟費として千七十万円を計上していた。
民主は各経費の内訳に「その他」の記載がある。特に、「会議費」では会場開催経費と会議用資料作成費を除き、「その他」で年間平均九百四十二万円が計上されていた。県政と公明は経費別に一括して計上しているため、それ以上の細かい内訳は分からない。
入手した四カ年度分の政務調査費については、市民団体「政務調査費改革かながわ見張番」(奥田久仁夫総代表)が八日、全支出の約三割に当たる約七億七千万円は目的外支出として返還を求め、監査請求した。同団体は〇六年度の広報費の急増について「年度末には県議選が告示されており、告示前の準備を含めた選挙活動費の混入が見込まれる」と指摘している。
奥田総代表は「透明性が確保されていないと不正な支出につながる。領収書の全面的な公開が必要だ」と話している。
◆政務調査費の収支報告書 県議は一人月額53万円の政務調査費が交付されている。収支報告書は会派または個人別に報告され、支出は「調査研究費」「研修費」「会議費」「広報費」「事務所費」「人件費」など九種類の経費に分かれる。それぞれの経費ごとに内訳と金額、摘要が記載されている。
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2008年01月14日公明・太田代表、選挙公営で過大請求
新聞各紙で下記のとおり報道がありましたので速報致します。
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2005年の衆院選で、公明党の太田昭宏代表(東京12区)が、公費で賄われる選挙カーの燃料代を過大請求していたとして、東京都選挙管理委員会に全額を返還していたことが13日、わかった。
公費支給の対象となる燃料代は、候補者1人につき選挙カー1台分で、衆院選の場合は日額7350円が上限となっている
。05年の衆院選では、選挙運動期間(8月30日~9月10日)の12日間の燃料代として、最大8万8200円が選管から支給される。太田代表は選挙運動期間中の燃料代として、都選管から上限の8万8200円を受け取っていた。
太田代表の当時の選対幹部によると、昨年秋に東京都墨田区議選などで過大請求が相次いで発覚したことを受け、事務所側で調査したところ、伴走車の燃料代も合わせて請求していたことがわかり、昨年11月に全額を返還したという。
(2008年1月13日19時48分 読売新聞)
*・・その他各紙でも報道
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2005年の衆院選で、公明党の太田昭宏代表(東京12区)が、公費で賄われる選挙カーの燃料代を過大請求していたとして、東京都選挙管理委員会に全額を返還していたことが13日、わかった。
公費支給の対象となる燃料代は、候補者1人につき選挙カー1台分で、衆院選の場合は日額7350円が上限となっている
。05年の衆院選では、選挙運動期間(8月30日~9月10日)の12日間の燃料代として、最大8万8200円が選管から支給される。太田代表は選挙運動期間中の燃料代として、都選管から上限の8万8200円を受け取っていた。
太田代表の当時の選対幹部によると、昨年秋に東京都墨田区議選などで過大請求が相次いで発覚したことを受け、事務所側で調査したところ、伴走車の燃料代も合わせて請求していたことがわかり、昨年11月に全額を返還したという。
(2008年1月13日19時48分 読売新聞)
*・・その他各紙でも報道
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2007年12月21日高槻市議・川口氏から郵送物
1つ前のログの「公開質問書」に関し高槻市議会議員・川口洋一(かわぐち洋一)氏から当協会代表宛に下記のとおり郵送物が届きました。川口氏から事前にお電話もいただきました。
お送りいただいたのは下記の郵送物(A4で1枚もの)だけで、「公開質問書」への回答(帳票類の開示、給油の具体的方法、選挙運動用自動車の車種など)もその他メッセージも一切ありませんでした。
以下、その郵送物に記載されている内容をご報告します。
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訂正願
平成19年12月13日
高槻市選挙管理委員会
委員長 市田忠夫様
候補者の氏名 川口 洋一 (印)
候補者の住所 (このHPでは省略)
出納責任者の氏名 (このHPでは省略) (印)
出納責任者の住所 (このHPでは省略)
燃料供給業者の氏名 (このHPでは省略) (印)
燃料供給業者の住所 (このHPでは省略)
平成19年5月10日に提出した平成19年4月22日執行の高槻市議会議員選挙の「選挙運動用自動車使用の燃料代」関係書類について、下記の理由により訂正させていただきたく、別添の通り書類の再提出を致します。よろしくお願いします。
記
(書類の名称)
1. 請求書(選挙運動用自動車の使用)
2. 自動車燃料代確認申請書
3. 選挙運動用自動車使用証明書(燃料)
(訂正理由)
選挙運動用自動車の燃料に関する請求関係の上記書類を、誤って契約書類と一緒に4月15日に提出したため、当初の見積もり金額のまま請求してしまいました。選挙終了後、訂正可能と思わずにそのままにしたために、実際の使用額よりも多い請求をしてしまいました。
今回、書類の再提出をすることができると知り、訂正させていただきます。
訂正前の金額 40,200円
訂正後の金額 17,511円
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2007年12月17日高槻市議・川口氏へ公開質問書
前のログに関連してまず、高槻市議会議員・川口洋一(かわぐち洋一)氏へ下記のとおり公開質問書を出しました。面談のうえ川口氏ご本人に直接お渡ししました。その際、同氏からは「書面で回答する」とお返事をいただきました。
下記はその公開質問書の全文です。
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平成19年12月10日(月)
高槻市議会議員
川口 洋一 様
高槻市民監査協会
公 開 質 問 書
「高槻市民監査協会」は、ホームページ( http://kansa.osakazine.net/ )などでも明記しているように、次の設立目的を掲げて活動している住民運動団体です。「地方自治においても政治・行政を住民が直接チェックする制度が充分活用されていない実態があります。当協会は、情報公開請求、住民監査請求、あるいは、訴訟を通じて政治・行政を直接チェックし、また、そのノウハウを市民へ提供することをめざしています」。
当協会はこの度、「高槻市情報公開条例」に基づき、平成19年4月22日施行・高槻市議会議員選挙の「選挙公営」に関わる資料の情報公開を受けました。当該資料を精査した結果、貴殿の「選挙公営」費用について疑義を持つに至りました。つきましては、下記の質問に対しご回答を賜りたくお願い申し上げる次第です。
回答につきましては、12月17日(月)までに文書により上記連絡先へお寄せ下さいますようお願い申し上げます。必要であれば、貴殿ご指定の(期限内)日程、場所に取りにうかがいます。なお、この質問状、ならびに、貴殿からの回答についてはホームページなどを通じて公開することを予めお伝え申し上げます。
記
質 問 内 容
川口洋一議員(以下、「貴殿」とする)は平成19年4月22施行・高槻市議会議員選挙の「選挙公営」に関わり、別添書類「(様式第7号) 燃料 請求書 (選挙運動用自動車の使用)」の高槻市への提出を通じて、選挙運動用自動車の燃料代として40,200円の公費支出を受けておられます。しかし、この請求額や燃料使用量がほかの候補者と比較して突出して大きいことから、次の質問にお答えいただきたくお願い申し上げます。
(1)貴殿は、別添書類のとおり、選挙期間中毎日40リットルまたは50リットルを使用、その費用負担を「選挙公営」で賄いました。しかし、この給油量から推計すると、貴殿の選挙運動用自動車が燃料1リットルあたり10キロメートル走行した場合、毎日400キロメートルから500キロメートル(高槻を東西または南北に1時間あたり2往復する計算)走行したことになります。1リットルあたり5キロメートルの燃費でも毎日200キロメートルから250キロメートル走行したことになります。通常では考えられない燃料使用量や走行距離と言わざるを得ません。この点について納得いくご説明をお願いします。
(2)(1)に関わる給油を具体的に証明する帳票類(領収証など)を開示して下さい。
(3)一般的に、「満タン指定」で給油すると給油量に端数が当然出ます。しかし、貴殿の給油量は毎日、40リットルまたは50リットル・ピッタリでした。貴殿選挙運動用自動車は具体的にどういう方法で給油し、また、なぜ上記ピッタリの給油量となったのか、その理由をお答え下さい。併せて、貴殿選挙運動用自動車の車種をお教え下さい。
以上
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下記はその公開質問書の全文です。
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平成19年12月10日(月)
高槻市議会議員
川口 洋一 様
高槻市民監査協会
公 開 質 問 書
「高槻市民監査協会」は、ホームページ( http://kansa.osakazine.net/ )などでも明記しているように、次の設立目的を掲げて活動している住民運動団体です。「地方自治においても政治・行政を住民が直接チェックする制度が充分活用されていない実態があります。当協会は、情報公開請求、住民監査請求、あるいは、訴訟を通じて政治・行政を直接チェックし、また、そのノウハウを市民へ提供することをめざしています」。
当協会はこの度、「高槻市情報公開条例」に基づき、平成19年4月22日施行・高槻市議会議員選挙の「選挙公営」に関わる資料の情報公開を受けました。当該資料を精査した結果、貴殿の「選挙公営」費用について疑義を持つに至りました。つきましては、下記の質問に対しご回答を賜りたくお願い申し上げる次第です。
回答につきましては、12月17日(月)までに文書により上記連絡先へお寄せ下さいますようお願い申し上げます。必要であれば、貴殿ご指定の(期限内)日程、場所に取りにうかがいます。なお、この質問状、ならびに、貴殿からの回答についてはホームページなどを通じて公開することを予めお伝え申し上げます。
記
質 問 内 容
川口洋一議員(以下、「貴殿」とする)は平成19年4月22施行・高槻市議会議員選挙の「選挙公営」に関わり、別添書類「(様式第7号) 燃料 請求書 (選挙運動用自動車の使用)」の高槻市への提出を通じて、選挙運動用自動車の燃料代として40,200円の公費支出を受けておられます。しかし、この請求額や燃料使用量がほかの候補者と比較して突出して大きいことから、次の質問にお答えいただきたくお願い申し上げます。
(1)貴殿は、別添書類のとおり、選挙期間中毎日40リットルまたは50リットルを使用、その費用負担を「選挙公営」で賄いました。しかし、この給油量から推計すると、貴殿の選挙運動用自動車が燃料1リットルあたり10キロメートル走行した場合、毎日400キロメートルから500キロメートル(高槻を東西または南北に1時間あたり2往復する計算)走行したことになります。1リットルあたり5キロメートルの燃費でも毎日200キロメートルから250キロメートル走行したことになります。通常では考えられない燃料使用量や走行距離と言わざるを得ません。この点について納得いくご説明をお願いします。
(2)(1)に関わる給油を具体的に証明する帳票類(領収証など)を開示して下さい。
(3)一般的に、「満タン指定」で給油すると給油量に端数が当然出ます。しかし、貴殿の給油量は毎日、40リットルまたは50リットル・ピッタリでした。貴殿選挙運動用自動車は具体的にどういう方法で給油し、また、なぜ上記ピッタリの給油量となったのか、その理由をお答え下さい。併せて、貴殿選挙運動用自動車の車種をお教え下さい。
以上
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2007年12月15日「選挙公営」に関する情報公開資料入手
選挙制度には「選挙公営」という仕組みがあります。これは、選挙の種類や条例の定めにより異なりますが、街宣車の費用、候補者ポスターの費用などを私達の税金で負担する仕組みです。候補者本人の金銭的負担を減らして金のかからない選挙を実現するとともに、候補者間の選挙運動の機会均等を図ることが目的です。
この度、当協会は、平成19年4月に施行された「高槻市長・市議会議員選挙」の「選挙公営」に関する資料の情報公開を、高槻市から受けました。
案の定、個人名が黒塗りで消されている部分がありました。
パッと見ただけで詳細な分析はまだですが、それでも、ある市議会議員が「ビックリ仰天!」の税金の使いかたをしていることが、発覚しました。その他新しい事実が次々と明らかになることでしょう。
新たな戦いが始まります。
この度、当協会は、平成19年4月に施行された「高槻市長・市議会議員選挙」の「選挙公営」に関する資料の情報公開を、高槻市から受けました。
案の定、個人名が黒塗りで消されている部分がありました。
パッと見ただけで詳細な分析はまだですが、それでも、ある市議会議員が「ビックリ仰天!」の税金の使いかたをしていることが、発覚しました。その他新しい事実が次々と明らかになることでしょう。
新たな戦いが始まります。
2007年11月22日住民監査請求不受理
高槻市監査委員から回答書が来ました。
結果は
「請求人の推測、推論が述べられているものの、具体的に何が違法・不当な支出に当たるのか監査委員が認識できる程度に摘示されおらず、違法・不当な財務会計上の行為は特定されているとは認められません」
との理由で不受理でした。
「判例に則り、領収書を公開し、説明されない限り違法」というこんな解りやすい請求理由が理解できないみたいです。
調べてもいないのに何故、憶測かどうかわかるんでしょうか?
もちろん住民訴訟によって闘っていきます。
結果は
「請求人の推測、推論が述べられているものの、具体的に何が違法・不当な支出に当たるのか監査委員が認識できる程度に摘示されおらず、違法・不当な財務会計上の行為は特定されているとは認められません」
との理由で不受理でした。
「判例に則り、領収書を公開し、説明されない限り違法」というこんな解りやすい請求理由が理解できないみたいです。
調べてもいないのに何故、憶測かどうかわかるんでしょうか?
もちろん住民訴訟によって闘っていきます。
2007年11月09日政務調査費へマスコミが再注目
ここ1週間、日経新聞を初めマスメディアが地方自治体の政務調査費を改めて取り上げています。
一部の自治体が市民団体などからの糾弾を受け調査費の返還や制度の改善を行ったのに、その他大半の自治体はほとぼりがさめるのを待つばかりで自ら襟を正そうとしないことがジャーナリストのイライラ感を高めているように思います。
ジャーナリストだけでなく私達市民も自治体の体たらくな態度に根負けすることなく、政務調査費の不正使用問題を徹底して追及していかなければなりません。
一部の自治体が市民団体などからの糾弾を受け調査費の返還や制度の改善を行ったのに、その他大半の自治体はほとぼりがさめるのを待つばかりで自ら襟を正そうとしないことがジャーナリストのイライラ感を高めているように思います。
ジャーナリストだけでなく私達市民も自治体の体たらくな態度に根負けすることなく、政務調査費の不正使用問題を徹底して追及していかなければなりません。
2007年11月08日情報をお寄せください
高槻市政に関する情報をお待ちしています。
○こんな不正が行われているなどの内部告発等。
○制度、しくみなど、こんなんおかしいんじゃない?
入力していただいた個人情報は、厳正な管理の下、保管いたします。
情報によっては、こちらからご連絡するケースがあります。
メール、電話等で連絡させていただく場合がありますが、ホームページ上で個人が特定されたり、 許可なく情報が公開されることはありません。
また、頂いた情報すべてにお応えすることは出来かねますので、ご了承下さい。
ただし、「オーナーへ直接メール」でお知らせください。
コメントに書かれますと閲覧者に知れてしまいます。
○こんな不正が行われているなどの内部告発等。
○制度、しくみなど、こんなんおかしいんじゃない?
入力していただいた個人情報は、厳正な管理の下、保管いたします。
情報によっては、こちらからご連絡するケースがあります。
メール、電話等で連絡させていただく場合がありますが、ホームページ上で個人が特定されたり、 許可なく情報が公開されることはありません。
また、頂いた情報すべてにお応えすることは出来かねますので、ご了承下さい。
ただし、「オーナーへ直接メール」でお知らせください。
コメントに書かれますと閲覧者に知れてしまいます。
2007年11月08日「高槻市民監査協会」設立の趣旨と目的
地方自治においても政治・行政を住民が直接チェックする制度が充分活用されていない実態があります。当協会は、情報公開請求、住民監査請求、あるいは、訴訟を通じて政治・行政を直接チェックし、また、そのノウハウを市民へ提供することをめざしています。
2007年10月31日政務調査費監査請求の中身
高槻市職員措置請求書
平成19年10月26日
高槻市監査委員殿
第1.請求の要旨
1.高槻市において政務調査費は、『高槻市議会政務調査費の交付に関する条例』(以下「本件条例」という)に基づき、「高槻市議会議員の調査研究に資するため必要な経費の一部として」(本件条例第1条)、「高槻市議会における会派に対して」(同第2条)、「当該会派の所属議員数に70,000円を乗じて得た額」が月額として交付されている(同第3条)。すなわち、議員一人あたり年間840,000円が交付されている。
2.(1) 本件条例第5条は「別に定める使途基準に従って」政務調査費を使用する旨規定し、「政務調査費は市政の調査研究に資するため必要な経費以外のものに充ててはならない」とその使途を厳しく制限している。これを受けて『高槻市議会政務調査の交付に関する条例施行規則』(以下「本件規則」という)第5条は「別表の左欄に掲げる区分に応じ、概ね同表右欄に掲げるとおり」使途基準を記載している。
「別表 政務調査費使途基準」(以下「本件別表」という)には「市政に関する調査研究のための」「必要な経費」として、ⓐ研修会・会議費、ⓑ資料費、ⓒ使用料及び借上料、ⓓ通信運搬費、ⓔ消耗品費、ⓕ交通費、ⓖ事務雑費、の7項目を挙げ、それぞれについて具体的内容を例示されている。この点、政務調査費の使途目的が「市政に関する調査研究」にあり、そもそも市民の税金という公金を財源としていることに鑑みれば、例示内容を徒らに緩和して解釈すべきではなく、寧ろより厳格に解すべきである。また例示されている費用項目についても政務調査費として認めること自体に疑義を覚えるものもある。
よって、例示されている項目に該当したとしても、自動的に全額が使途基準に合致したものと判断されるべきではなく、個別にその適法性を判断すべきものと考える。
(2) 本件条例第5条は「政務調査費は市政の調査研究に資するため必要な経費以外のものに充ててはならない」とその使途を厳しく制限し、これを受けて、本件別表において政務調査費使途基準を規定している。
しかるに、今回請求人が高槻市議会各会派の政務調査費の使途を調査したところ、そもそも「市政に関する調査研究」のためという目的を失念しているとしか思えない、また市民の税金を使用しているという意識が希薄としかいいようのない支出ぶりであった。さらに、本件条例第9条が当該年度に交付を受けた政務調査費に残余がある場合には市に返還する旨規定していることに照らすと、政務調査費は定額報酬ではなく、実費弁償であると考えるべきところ、全額費消すること自体を目的にしているのではないかと疑問を覚える結果となった。
(3) 請求人が平成18年度高槻市議会各会派の政務調査費の使途につき違法・不当と考えるものは後記3記載の通りである。
そもそも政務調査費が市民の税金という公金から支出されていること、その費消者が市民自ら選出した議員が属する各会派であること、その使途目的が「市政に関する調査」と規定されていることに鑑みれば、たとえ領収書等証拠書類の公開を義務付ける規定がなくとも、透明性・公正性担保の点から当然にその使途を公開することが原則と解すべきである。また、地方自治法第100条13項に基づき収支報告書の提出(本件条例第8条)、会計帳簿の調整及び領収書等の整理保存が義務付けられている(本件規則第10条)のは、政務調査費の交付者の審査を受けることを法が予定しているとも解される(青森地裁平成18年10月20日判決同旨)。とすれば、具体的証拠書類の入手困難な市民の前では会派活動の自主性、自律性は後退し、その使途の透明性・公正性を市民の代表者である議員とその所属会派自らが明らかにし、議員としての説明責任を果たすべきと考える。
この点、各会派において市政の調査研究目的で政務調査費を支出したとしても、自らそれを証明する資料を提出せず、またその補足説明も行わない以上、違法な支出と判断されるべきと考える(青森地裁平成18年10月20日判決同旨)。また、後記3記載の通り各会派には使途基準以外の目的のために費消したと推認させる外形的事実が認められることから、各会派が具体的使途を立証する意思がない限り違法な支出と判断されるべきである(最高裁平成18年9月21日判例同旨)。
近時、政務調査費の使途に関し、住民監査請求、住民訴訟が相次ぎ、住民側勝訴の判決も多く出ていることの意味を高槻市議会各会派及び議員は真摯に受け止めるべきである。この点、大阪府議会各会派及び議員に対する住民監査請求結果は記憶に新しいところである。
(4) 政務調査費収支報告書はまず議長に提出され(第8条)、その写しが市長に送付されること(本件規則第9条)、議長は収支報告書の保存責任を負うこと(本件条例第10条)からすると、政務調査費収支報告書に関する所管責任者は議長といえる。とすれば、議長は収支報告書記載事項につき必要に応じ調査すべきであって、このことは公費の使途の調査という重要性に照らせば、本件条例に調査権限につき規定がないことは言い訳にすぎない。しかるに、議長が収支報告書記載事項につき調査した形跡は何ら認められず、職務怠慢の感が否めない。
(5) 以上のように、公金から交付されている政務調査費の使途につき、各会派は条例で規定がないことを理由に領収書等証拠書類の開示を拒否し自ら明らかにしないことから、その使途を解明し、もってその違法性・適法性の判断を求めるべく本件措置請求を行うものである。
3.平成18年度各会派の政務調査費の使途について
青森地裁平成18年10月20日判決、最高裁平成18年9月21日判例他に基づき、各会派の政務調査費の使途は、以下の通り目的外支出にあたると考える。
(1)公明党議員団
ⓐ 研修会・会議費
支出額:236,980円 主たる支出の内訳:コーヒー代他
・ 研修会・会議の目的、日時、参加者、人数が明らかにされない以上、目的外支出に当たると言わざるを得ない。
ⓑ 資料費
支出額:2,709,421円 主たる支出の内訳:印刷代・機関紙購読料他
・ 印刷物の詳細が不明のため、政務調査以外の目的外支出にあたると言わざるを得ない。
・ 通常機関紙は長期的かつ定期的に購読されるものであるから、市政に関する調査研究のためとはいえず、違法な支出にあたる。
ⓒ 使用料及び借上料
支出額:641,760円 主たる支出の内訳:駐車料・高速料他
・ 駐車料は毎月の賃借代であるならば日常経費であり、違法な目的外支出にあたる。そうでなければ駐車日時、場所、駐車時間の具体的説明がない限り違法な目的外支出にあたると言わざるを得ない。
・ 高速料金については使用日時、使用区間(キロ数)の説明がなければ、市政に関する調査研究のためとはいえず、違法な支出にあたると言わざるを得ない。
ⓓ 通信運搬費
支出額:1,326,333円 主たる支出の内訳:電話代・インターネット接続料他
・ 電話代は、事務所の固定電話の場合、日常の議員活動での利用料も含まれるため全てを政務調査目的とすることはできない。また、携帯電話は本来政務調査に必要なものとは認められていない(青森地裁判決)ことから、電話代に含まれている場合は違法な目的外支出にあたる。
・ インターネット接続料は、定額料金を払って利用するのが通常であるから日常経費にあたる。
ⓔ 消耗品費
支出額:1,413,628円 主たる支出の内訳:文具・ガソリン代他
・ 文具は日常使用されるものであり政務調査目的とは認められない。
・ ガソリン代については、当該自動車が議員の個人活動並びに私的にも使われている可能性があり、全てを政務調査目的とすることはできない。使用日時、キロ数を明らかにしない限り目的外支出にあたると言わざるを得ない。
ⓕ 交通費
支出額:25,320円 主たる支出の内訳:旅費
・ 行先とその目的、日程、旅程が明らかにされない限り、政務調査目的とはいえず目的外支出と言わざるを得ない。
ⓖ 事務雑費
支出額:493,744円 主たる支出の内訳:事務機器購入費
・ 詳細が不明のため目的外支出と言わざるを得ない。
以上支出合計 6,847,186円 (内、違法・不当支出額 6,720,000円)
(2)自由民主党議員団
ⓐ 研修会・会議費
支出額:44,185円 主たる支出の内訳:コーヒー代等
・ 研修会・会議の目的、日時、参加者、人数が明らかにされない以上、政務調査目的外の支出に当たると言わざるを得ない。
ⓑ 資料費
支出額:2,651,977円 主たる支出の内訳:印刷代、本代、新聞代
・ 印刷物及び書籍の詳細が不明のため、政務調査以外の目的外支出と言わざるを得ない。
特に、一人当たり年間50万円を超える資料費は、その大半が後援会報の印刷代に充てられている可能性が高いと指摘せざるを得ない。
・ 新聞代は日常的費用のため政務調査目的の支出にはあたらない。
ⓒ 使用料及び借上料
支出額:578,920円 主たる支出の内訳:印刷機リース、タクシー代
・ 印刷機リース代は、政務調査目的のためではなく、日常的・恒常的使用と推測されるため目的外支出にあたる。
・ タクシー代については利用日時、利用区間が明らかにされない限り目的外支出にあたると言わざるを得ない。
ⓓ 通信運搬費
支出額:1,768,982円 主たる支出の内訳:電話代、切手代等
・ 電話代は、事務所の固定電話の場合、日常の議員活動での利用料も含まれるため全てを政務調査目的とすることはできない。また、携帯電話は本来政務調査に必要なものとは認められていない(青森地裁判決)ことから、電話代に含まれている場合は違法な目的外支出にあたる。
・ 切手代は、日常経費に当たり、目的外支出にあたる。
特に、一人当たり年間35万円を超える通信運搬費は、その大半が後援会報郵送の切手代に充てられている可能性が高いと指摘せざるを得ない。
ⓔ 消耗品費
支出額:804,626円 主たる支出の内訳:ガソリン代、文具代
・ ガソリン代については、当該自動車が議員の個人活動並びに私的にも使われている可能性があり、全てを政務調査目的とすることはできない。使用日時、キロ数を明らかにしない限り目的外支出にあたると言わざるを得ない。
・ 文具は日常使用されるものであり政務調査目的とは認められない。
ⓕ 事務雑費
支出額:103,138円 主たる支出の内訳:デジタルカメラ、プリンター
・ デジタルカメラは政務調査以外にも使用している可能性が高いこと、プリンターは設置場所において通常日常的に使用されるものであるから、目的外支出にあたる。
以上支出合計 5,951,828円(内、違法・不当支出額 5,040,000円)
(3)高槻市政を革新する会
ⓐ 研修会・会議費
支出額:10,660円 主たる支出の内訳:コーヒー代、会議室代
・ 研修会・会議の目的、日時、参加者、人数が明らかにされない以上、目的外支出として違法であると言わざるを得ない。
ⓑ 資料費
支出額:214,739円 主たる支出の内訳:各種機関誌代、図書代、コピー代
・ 通常機関紙は長期的かつ定期的に購読されるものであるから、市政に関する調査研究のためとはいえず、違法な支出にあたる。
・ 書籍の詳細が不明のため、政務調査以外の目的外支出と言わざるを得ない。
・ 印刷物の詳細が不明のため、政務調査以外の目的外支出であると言わざるを得ない。
ⓒ 使用料及び借上料
支出額:511,030円 主たる支出の内訳:高速代、駐車場代、タクシー代、リース代
・ 駐車場代は毎月の賃借料であるならば日常経費であり、違法な目的外支出にあたる。そうでなければ駐車日時、場所、駐車時間の具体的説明がない限り違法な目的外支出にあたると言わざるを得ない。
・ 高速料金・タクシー代は、使用日時、使用区間(キロ数)の説明がなければ、目的外支出にあたると言わざるを得ない。
・ リース代は、リース物件が不明のため目的外支出に当たる。
ⓓ 通信運搬費
支出額:185,974円 主たる支出の内訳:電話代、インターネット使用料
・ 電話代は、事務所の固定電話の場合、日常の議員活動での利用料も含まれるため全てを政務調査目的とすることはできない。また、携帯電話は本来政務調査に必要なものとは認められていない(青森地裁判決)ことから、電話代に含まれている場合は違法な目的外支出にあたる。
・ インターネット接続料は、定額料金を払って利用するのが通常であるから日常経費にあたる。
ⓔ 消耗品費
支出額:321,569円 主たる支出の内訳:ガソリン代、用紙代、PCソフト
・ ガソリン代は、当該自動車が議員の個人活動並びに私的にも使われている可能性があり、全てを政務調査目的とすることはできない。使用日時、キロ数を明らかにしない限り目的外支出にあたると言わざるを得ない。
・ 用紙は日常的に使用するものであり、目的外支出にあたる。
・ PCソフトの詳細が不明であり、目的外使用にあたると言わざるを得ない。
ⓕ 交通費
支出額:75,240円 主たる支出の内訳:新幹線代
・ 利用者の氏名、行先とその目的、日程、人数が明らかにされない限り、目的外支出と言わざるを得ない。
ⓖ 事務雑費
支出額:92,189円 主たる支出の内訳:パソコン備品
・ 日常使用するものであり、目的外支出にあたる。
以上支出合計 1,411,401円(内、違法・不当支出額 1,411,401円)
(4)日本共産党高槻市会議員団
ⓐ 研修会・会議費
支出額:1,680円 主たる支出の内訳:会議開催時のお茶代
・ 研修会・会議の目的、日時、参加者、人数が明らかにされない以上、目的外支出として違法であると言わざるを得ない。
ⓑ 資料費
支出額:2,207,730円 主たる支出の内訳:「議会報告」「議員団ニュース」等印刷費
・ 「議会報告」「議員団ニュース」の印刷は政務調査目的にはあたらず、違法な目的外支出である。また他会派と比較しても政務調査費交付額に占める資料費の割合が65.7%と異常に高い。
ⓒ 使用料及び借上料
支出額:483,525円 主たる支出の内訳:印刷機リース料
・ 印刷機は日常的に使用されものであって、目的外支出に当たる。
ⓓ 通信運搬費
支出額:46,880円 主たる支出の内訳:ファックス通信費
・ 政務調査目的とはいえず違法な目的外支出に当たる。
ⓔ 消耗品費
支出額:733,248円 主たる支出の内訳:印刷用紙、インキ等代金
・ 印刷用紙・インキ代共に日常的経費であり、政務調査目的とは認められない。さらに、ⓑ資料費の「議会報告」、「議員団ニュース」の印刷費に使われていたことは容易に判断される。
以上支出合計 3,473,063円(内、違法・不当支出額 3,360,000円)
(5)非所属(岡本嗣郎)
ⓐ 資料費
支出額:446,933円 主たる支出の内訳:書籍他
・ 書籍名が不明のため、政務調査以外の目的外支出である。岡本氏が非所属で1名であるにも関わらず、書籍代が多額過ぎる。このことにより、資料費の大半が後援会報の印刷代に充てられていた可能性が高いと指摘せざるを得ない。
ⓒ 使用料及び借上料
支出額:5,680円 主たる支出の内訳:タクシー代
・ 使用日時、使用区間の説明がなければ、目的外支出であると言わざるを得ない。
ⓓ 通信運搬費
支出額:182,844円 主たる支出の内訳:電話代他
・ 電話代は、事務所の固定電話の場合、日常の議員活動での利用料も含まれるため全てを政務調査目的とすることはできない。また、携帯電話は本来政務調査に必要なものとは認められていない(青森地裁判決)ことから、電話代に含まれている場合は違法な目的外支出にあたる。また、岡本氏1名が政務調査目的だけに使用したとするには、政務調査費交付額に占める通信運搬費の割合(21.8%)・金額共に大きすぎ、その大半が後援会報の郵送代に充てられていた可能性が高いと指摘せざるを得ない。
ⓔ 消耗品費
支出額:92,537円 主たる支出の内訳:ガソリン代他
・ ガソリン代については、当該自動車が議員の個人活動並びに私的にも使われている可能性があり、全てを政務調査目的とすることはできない。使用日時、キロ数を明らかにしない限り目的外支出であると言わざるを得ない。
ⓕ 交通費
支出額:95,460円 主たる支出の内訳:Jスルーカード他
・ Jスルーカードは1,000円~5,000円まで数種類あり、通常1枚につき複数回利用することに照らせば、全額を政務調査に使用したとは考えられず、議員個人としての利用及び私的利用が含まれると推測され違法な支出である。行先とその目的、使用日時を明らかにしない限り目的外支出であると言わざるを得ない。
以上支出合計 823,454円(内、違法・不当支出額 823,454円)
(6)元気市民
ア.平成18年度政務調査費について
ⓐ 研修会・会議費
支出額:62,200円 主たる支出の内訳:研修会参加費等
・ 研修会と名目はついているが、その目的、日時、参加者、人数が明らかにされない以上、実態がないものであり、違法な目的外支出であると言わざるを得ない。
ⓑ 資料費
支出額:190,594円 主たる支出の内訳:書籍代、新聞購読費等
・ 書籍名が不明のため、政務調査以外の目的外支出であると言わざるを得ない。
・ 新聞購読費は日常的費用のため政務調査目的の支出にはあたらない。
ⓒ 使用料及び借上料
支出額:43,060円 主たる支出の内訳:タクシー代、駐車場代等
・ タクシー代については使用日時、使用区間の説明がなく目的外支出にあたると言わざるを得ない。
・ 駐車場代は毎月の賃借料であるならば日常経費であり、違法な目的外支出にあたる。そうでなければ駐車日時、場所、駐車時間の具体的説明がない限り違法な目的外支出であると言わざるを得ない。
ⓓ 通信運搬費
支出額:1,164,014円 主たる支出の内訳:電話代、郵送代等
・ 電話代は、事務所の固定電話の場合、日常の議員活動での利用料も含まれるため全てを政務調査目的とすることはできない。また、携帯電話は本来政務調査に必要なものとは認められていない(青森地裁判決)ことから、電話代に含まれている場合は違法な目的外支出にあたる。
・ 郵送代は、日常経費であるから目的外支出にあたる。
なお、通信運搬費が政務調査費交付額に占める割合が69.3%と異常に高く、会派所属議員の2名で年間116万円以上を使用するのは多すぎることから、その大半が後援会報の郵送代に充てられていたと容易に判断される。
ⓔ 消耗品費
支出額:144,968円 主たる支出の内訳:ガソリン代、PCソフト等
・ ガソリン代については、当該自動車が議員の個人活動並びに私的にも使われている可能性があり、全てを政務調査目的とすることはできない。使用日時、キロ数を明らかにしない限り目的外支出であると言わざるを得ない。
・ PCソフトの詳細が明らかでないので、目的外使用にあたると言わざるを得ない。
ⓕ 交通費
支出額:76,760円 主たる支出の内訳:出張旅費等
・ 利用者の氏名、人数、出張先とその目的、日程が明らかにされない限り、目的外支出と言わざるを得ない。
以上平成18年度支出合計 1,681,596円(内、違法・不当支出額 1,680,000円)
イ.ⓐ ところで、今回の措置請求を行うにあたって、平成18年度政務調査費収支報告書の公開を求めた他、各党並びに各議員が市民への政務活動報告の一環としてホームページを利用しているのではないかと思い調査したところ、元気市民会派の平成18年度分政務調査収支報告書に署名押印の上提出した経理責任者のホームページ(以下「本件ホームページ」という)には平成15年度分政務調査費支出報告が掲載されていた(URL:http://www3.osk.3web.ne.jp/~ainonoue/news/news04.html)
上記本件ホームページ掲載の平成15年度収支報告と議長に提出された同年度収支報告書とを比較すると、以下の通り4項目において金額が合致しない。
(単位:円)
項 目 議長提出分 ホームページ分
研修会・会議費 202,486 118,750
資料費 585,391 669,127
使用料及び借上料 75,900 92,252
通信運搬費 415,038 415,038
消耗品費 188,644 172,292
交通費 27,940 27,940
事務雑費 48,386 48,386
合 計 1,543,785 1,543,785
さらに各項目の「主たる支出の内訳」を比べても、以下の通り6項目において合致しない。
項 目 議長提出分 ホームページ分
研修会・会議費 学習会参加費、講師招へい費 勉強会参加、講演会講師費用
資料費 市政報告印刷代、新聞購読費 新聞購読、書籍購入
使用料及び借上料 学習会会場費、タクシー代 講演会会場費、タクシー代
通信運搬費 電話代、郵送代 電話代、郵送代、インターネット接続料
消耗品費 ガソリン代、文具、パソコンメディア 文房具、事務用品
交通費 新幹線代 研修参加交通費
事務雑費 インターネット関連等事務機器 パソコン関連機器
ⓑ 上記のように、元気市民会派の平成15年度政務調査費収支報告書は、議長提出分と本件ホームページ掲載分との間には、金額及び支出の内訳とも齟齬があること、また、平成15年度から同18年度に亘り同会派における政務調査費の経理責任者を務める議員の本件ホームページ上では政務調査費の領収書を公開するとしながら、実質的に公開を拒否したことは極めて不透明・不可解であって悪質という他ない。
請求人としては、平成15年度のみならず、同16年度、17年度分、更には他の会派・議員についても同様の資料の有無を調査したものの発見に至らず、元気市民会派の平成15年度分のみにつき今回監査を求めるものである。
一市民として疑義を覚えるのは、本件ホームページ掲載の収支報告と議長提出分に差異があるのはなぜなのか、平成15年度における元気市民会派の政務調査費の正しい使途・報告書は何れなのかという点である。
仮に何れか一方が正しいとしても、収支報告内容の書き換えという行為自体が政務調査費の使途につき元気市民会派の後ろめたさを表すものといえる。そして一般的な市民感情からすれば、かかる後ろめたさの一端を示す書き換え行為は、元気市民会派のみならず、他の会派全体ひいては議員によって現在も行われているのではないかと推測するに難くない。公金を財源とする政務調査費を費消している以上、議員もしくは会派は書き換え行為の理由を市民に対して明らかにし、見合うからの説明責任を果たすよう求める次第である。と同時にかかる書き換えが平然と行われているのは、そもそも使途基準が曖昧、不明瞭なことが原因なのであるから、使途基準の明確化をも求める次第である。
よって、元気市民会派に関しては、前記平成18年度分政務調査費の他、平成15年度分政務調査費を併せて、違法・不当に支出された金銭の返還を請求するなど必要な措置を講ずるよう求める次第である。
ウ.以上より、元気市民会派の違法・不当支出額は、平成18年度分金1,680,000円及び平成15年度分金1,543,785円の合計金3,223,785円である。
(7)市民連合議員団
ⓐ 研修会・会議費
支出額:129,927円 主たる支出の内訳:会議時のコーヒー等
・ 会議の目的、日時、参加者、人数が明らかにされない以上、目的外支出にあたると言わざるを得ない。
ⓑ 資料費
支出額:2,419,586円 主たる支出の内訳:市政調査報告印刷代等
・ 報告であって、調査目的には合致しない。仮に市政調査報告が政務調査費に含まれるとしても、その具体的内容、印刷部数、印刷時期を明らかにしなかれば市政調査に名を借りた実態のないものであり、目的外支出であると言わざるを得ない。
ⓒ 使用料及び借上料
支出額:297,550円 主たる支出の内訳:駐車場代等
・ 駐車場代は毎月の賃借料であるならば日常経費であり、違法な目的外支出にあたる。そうでなければ駐車日時、場所、駐車時間の具体的説明がない限り目的外支出であると言わざるを得ない。
ⓓ 通信運搬費
支出額:2,530,035円 主たる支出の内訳:郵送料等
・ 郵送代は、日常経費であるから目的外支出にあたる。
会派所属議員が8名であることを考慮したとしても、郵送料に年間250万円以上費やすのは異常に多すぎ、目的外使用である。これによると、8名が平等に調査費を使用したと仮定した場合、1名あたり毎月26,000円以上(80円の郵便物を325回以上)を郵送料に費やしていることになり、政務調査のためだけに使用したとは考えられない。このことにより、通信運搬費の大半が後援会報の郵送料に充てられていたと容易に判断される。
ⓔ 消耗品費
支出額:1,367,590円 主たる支出の内訳:事務・文具用品等
・ 事務・文具用品は日常使用されるものであり、政務調査目的とは認められず違法な目的外支出に当たる。
また、会派所属議員が8名であることその他に消耗品を購入したと考慮しても、事務・文具用品で年間136万円を超えるのは以上に高額であり、政務調査目的とは認められない。このことにより、消耗品費の大半が後援会報の印刷代に使われていた可能性が高いと指摘せざるを得ない。
ⓕ 交通費
支出額:160,000円 主たる支出の内訳:鉄道運賃等
・ 利用者の氏名、人数、行先とその目的、日程が明らかにされない限り、目的外支出にあたると言わざるを得ない。
ⓖ 事務雑費
支出額:471,975円 主たる支出の内訳:事務機器の購入等
・ 詳細が不明のため目的外支出である。
以上支出合計 7,376,663円(内、違法・不当支出額 6,720,000円)
(8)自民・真政会
ⓐ 研修会・会議費
支出額:24,300円 主たる支出の内訳:議員団会議費
・ 政務調査目的の会議にはあたらず、目的外使用である。
ⓑ 資料費
支出額:639,622円 主たる支出の内訳:資料購入費、各種新聞購読料等
・ 資料購入費は、購入資料の詳細が不明のため政務調査以外の目的外支出であると言わざるを得ない。
・ 新聞は日常的に購読するものであるから、市政に関する調査研究目的にはあたらず、違法な目的外支出である。
ⓒ 使用料及び借上料
支出額:306,682円 主たる支出の内訳:備品リース料等
・ 政務調査目的のリースではなく日常的に利用する備品のリース料と推測されるので、政務調査目的とはいえず違法な支出にあたる。
ⓓ 通信運搬費
支出額:1,922,320円 主たる支出の内訳:郵送料、電話通話料
・ 郵送料は、日常経費であるから目的外支出にあたる。
・ 電話通話料は、事務所の固定電話の場合、日常の議員活動での利用料も含まれるため全てを政務調査目的とすることはできない。また、携帯電話は本来政務調査に必要なものとは認められていない(青森地裁判決)ことから、電話代に含まれている場合は違法な目的外支出にあたる。このことにより、通信運搬費の大半が後援会報の郵送料に充てられていたと容易に判断される。
ⓔ 消耗品費
支出額:598,018円 主たる支出の内訳:自動車燃料費、事務用品等
・ 自動車燃料費は、当該自動車が議員の個人活動並びに私的にも使われている可能性があり、全てを政務調査目的とすることはできない。使用日時、キロ数を明らかにしない限り目的外支出であると言わざるを得ない。
・事務用品は日常使用されるものであり政務調査目的とは認められない。
以上支出合計 3,490,942円(内、違法・不当支出額 3,360,000円)
以上8会派平成18年度支出総合計 31,056,133円(内、違法・不当支出総額 29,114,855円)
*返還を求める違法・不当支出額総合計 30,688,640円(内、平成15年度分 1,543,785円)
以上の通り、目的外に支出された政務調査費は市の損害にあたるため、かかる違法・不当に支出された公金は市に返還されねばならない。
4.監査請求における対象の特定の程度について
請求人は本件措置請求を行うにあたり、平成19年4月16日付情報公開請求に対する同年6月19日付情報公開決定通知書に基づき、各会派の平成18年度政務調査費収支報告書(以下「本件報告書」という)の公開を受けた。と同時に本件報告書記載の支出内容を具体的に裏付けるため、各会派に対し領収書の公開を求めたがこれに応じた会派並びに議員は皆無であった。党や議員個人のホームページ上で領収書の公開に応じる旨記載しているにも関わらず公開を拒否した党・議員さえある。
確かに、会派活動の自主性、自律性を害することから具体的使途を公開する相当性・必要性がないという各会派の公開拒否の理由には一理あるともいえる。また本件条例第10条は、会計帳簿の調整とともに、「領収書等の証拠書類を整理し」、5年間の「保存」を規定するのみで、領収書等の証拠書類の公開までは義務付けてはいない。
しかし他方で、政務調査費が市民の税金という公金を財源とし、その費消者である会派を構成する議員は市民により選出されたこと、その使途目的が「市政に関する調査」と規定されていることに鑑みれば、透明性・公正性担保の点から当然にその使途を公開することが原則と解すべきである。また、請求人において領収書等証拠書類を摘示できない限り監査請求が認められないとすれば制度自体の存在意義が失われるものである。
したがって、請求人は政務調査費の使途に関し、現時点において唯一入手し得た収支報告書に基づき、前述の通り会派ごとに違法性・不当性のある支出を摘示したうえ本件措置請求を行っている以上、本件請求における対象の特定性に欠けるところはないと考える(青森地裁平成18年10月20日判決、最高裁平成16年11月25日判例同旨)。
第2.監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査を求める理由
本件監査請求は地方自治法242条第1項に基づくものであるところ、第一義的には同項規定の監査委員による監査が行われるべきではある。
しかしながら、高槻市監査委員である中寺義弘、服部好伸、山口重雄、池下節夫の各氏(計4名)のうち山口重雄氏及び池下節夫氏は、現職の市議会議員であって本件請求に係る政務調査費の使途について直接の利害関係を有しているため、地方自治法199条の2により除斥される。
また、地方自治法242条第6項は監査及び勧告についての決定は監査委員の「合議による」と規定しているところ、上記の通り山口重雄氏及び池下節夫氏の両名が除斥されるとしても、残る服部好伸氏及び中寺義弘氏の両名では公平・対等な合議を望むことは困難である。
なぜなら、服部好伸氏は公認会計士であり本件請求内容とは直接の利害関係は認められないが、代表監査委員である中寺義弘氏は高槻市職員OBであり、過去において政務調査費を執行する側にあった人物であるため、本件請求が精査されることなく、結論ありきで合議が形骸化する恐れが大きいからである。
よって、本件請求においては、個別外部監査契約に基づく監査を求める次第である。
第3. 以上のとおり、高槻市より高槻市議会各会派に対する平成18年度交付の政務調査費の使途に関し違法・不当な点が認められる。
よって、請求人は、地方自治法242条第1項に基づき別紙事実証明書を添付の上、高槻市長に対し前記目的外に支出された違法・不当な政務調査費による市の損害総額29,114,855円及び不当利得額を関係者らに返還させるなど必要な措置を講ずるよう勧告することを求める。併せて同法252条の43第1項の規定に基づき、本件請求に係る監査について、監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることを求める。
尚、公金使用に対する市民の関心が高まると共に政務調査費に関する住民監査請求が全国的に増加し、請求が受理される事案が増えつつある一方、請求が却下されるケースも未だ多くあるところ、仮に本件措置請求が却下されたとしても、請求人としては住民訴訟によって高槻市議会各派の政務調査費の使途につき違法性・適法性の判断を司法に仰ぐ所存である。もっとも、政務調査費の使途に関する住民訴訟では請求人(原告)勝訴の事案が増え、かかる判例・判決が集積されつつある現在、本件請求内容も左記判例・判決に基づくことを思量すれば、本件請求人勝訴の可能性が極めて高いということは想像に難くない。
また、大阪市議会においては、平成18年に『大阪市会政務調査費の取扱いに関する要綱』が制定され、同年度分からではあるが、政務調査費収支報告書とともに領収書の添付が義務付けられ、一定の浄化作用を示したことは記憶に新しいところである。
本件監査委員におかれては、以上のような近時の司法の流れや市民の監視意識の高まりに対して議会が抗しきれない現状等を念頭に、本件請求内容を精査のうえ受理・認容されることが日本における中核市高槻の自浄能力を高槻市民だけでなく全国に知らしめると同時に高槻市が全国の中核市の範となること、また監査委員のみならず公金使用者である議員に対する市民の信頼獲得につながることを認識されているものと信じて疑わないものである。
第4.請求者
高槻市民監査協会
第5.添付書類
1.平成15年度分政務調査費収支報告書 (1通)
2.平成16年度分政務調査費収支報告書 (1通)
3.平成17年度分政務調査費収支報告書 (1通)
4.平成18年度分政務調査費収支報告書 (8通)
5.『高槻市議会トピックス』と題するホームページ(写し)
6.『高槻市議会議員団各会派の政務調査費いついて(回答)』と題する書面
7.高槻市議会政務調査費の交付に関する条例
8.最高裁判所昭和63年4月22日付判決書
9.青森地方裁判所平成18年10月20日付判決書(青森地裁平成17年(行ウ)第4号)
10.最高裁判所平成18年9月21日付決定調書(平成17年(行ツ)第35号及び同年(行ヒ)第38号)
平成19年10月26日
高槻市監査委員殿
第1.請求の要旨
1.高槻市において政務調査費は、『高槻市議会政務調査費の交付に関する条例』(以下「本件条例」という)に基づき、「高槻市議会議員の調査研究に資するため必要な経費の一部として」(本件条例第1条)、「高槻市議会における会派に対して」(同第2条)、「当該会派の所属議員数に70,000円を乗じて得た額」が月額として交付されている(同第3条)。すなわち、議員一人あたり年間840,000円が交付されている。
2.(1) 本件条例第5条は「別に定める使途基準に従って」政務調査費を使用する旨規定し、「政務調査費は市政の調査研究に資するため必要な経費以外のものに充ててはならない」とその使途を厳しく制限している。これを受けて『高槻市議会政務調査の交付に関する条例施行規則』(以下「本件規則」という)第5条は「別表の左欄に掲げる区分に応じ、概ね同表右欄に掲げるとおり」使途基準を記載している。
「別表 政務調査費使途基準」(以下「本件別表」という)には「市政に関する調査研究のための」「必要な経費」として、ⓐ研修会・会議費、ⓑ資料費、ⓒ使用料及び借上料、ⓓ通信運搬費、ⓔ消耗品費、ⓕ交通費、ⓖ事務雑費、の7項目を挙げ、それぞれについて具体的内容を例示されている。この点、政務調査費の使途目的が「市政に関する調査研究」にあり、そもそも市民の税金という公金を財源としていることに鑑みれば、例示内容を徒らに緩和して解釈すべきではなく、寧ろより厳格に解すべきである。また例示されている費用項目についても政務調査費として認めること自体に疑義を覚えるものもある。
よって、例示されている項目に該当したとしても、自動的に全額が使途基準に合致したものと判断されるべきではなく、個別にその適法性を判断すべきものと考える。
(2) 本件条例第5条は「政務調査費は市政の調査研究に資するため必要な経費以外のものに充ててはならない」とその使途を厳しく制限し、これを受けて、本件別表において政務調査費使途基準を規定している。
しかるに、今回請求人が高槻市議会各会派の政務調査費の使途を調査したところ、そもそも「市政に関する調査研究」のためという目的を失念しているとしか思えない、また市民の税金を使用しているという意識が希薄としかいいようのない支出ぶりであった。さらに、本件条例第9条が当該年度に交付を受けた政務調査費に残余がある場合には市に返還する旨規定していることに照らすと、政務調査費は定額報酬ではなく、実費弁償であると考えるべきところ、全額費消すること自体を目的にしているのではないかと疑問を覚える結果となった。
(3) 請求人が平成18年度高槻市議会各会派の政務調査費の使途につき違法・不当と考えるものは後記3記載の通りである。
そもそも政務調査費が市民の税金という公金から支出されていること、その費消者が市民自ら選出した議員が属する各会派であること、その使途目的が「市政に関する調査」と規定されていることに鑑みれば、たとえ領収書等証拠書類の公開を義務付ける規定がなくとも、透明性・公正性担保の点から当然にその使途を公開することが原則と解すべきである。また、地方自治法第100条13項に基づき収支報告書の提出(本件条例第8条)、会計帳簿の調整及び領収書等の整理保存が義務付けられている(本件規則第10条)のは、政務調査費の交付者の審査を受けることを法が予定しているとも解される(青森地裁平成18年10月20日判決同旨)。とすれば、具体的証拠書類の入手困難な市民の前では会派活動の自主性、自律性は後退し、その使途の透明性・公正性を市民の代表者である議員とその所属会派自らが明らかにし、議員としての説明責任を果たすべきと考える。
この点、各会派において市政の調査研究目的で政務調査費を支出したとしても、自らそれを証明する資料を提出せず、またその補足説明も行わない以上、違法な支出と判断されるべきと考える(青森地裁平成18年10月20日判決同旨)。また、後記3記載の通り各会派には使途基準以外の目的のために費消したと推認させる外形的事実が認められることから、各会派が具体的使途を立証する意思がない限り違法な支出と判断されるべきである(最高裁平成18年9月21日判例同旨)。
近時、政務調査費の使途に関し、住民監査請求、住民訴訟が相次ぎ、住民側勝訴の判決も多く出ていることの意味を高槻市議会各会派及び議員は真摯に受け止めるべきである。この点、大阪府議会各会派及び議員に対する住民監査請求結果は記憶に新しいところである。
(4) 政務調査費収支報告書はまず議長に提出され(第8条)、その写しが市長に送付されること(本件規則第9条)、議長は収支報告書の保存責任を負うこと(本件条例第10条)からすると、政務調査費収支報告書に関する所管責任者は議長といえる。とすれば、議長は収支報告書記載事項につき必要に応じ調査すべきであって、このことは公費の使途の調査という重要性に照らせば、本件条例に調査権限につき規定がないことは言い訳にすぎない。しかるに、議長が収支報告書記載事項につき調査した形跡は何ら認められず、職務怠慢の感が否めない。
(5) 以上のように、公金から交付されている政務調査費の使途につき、各会派は条例で規定がないことを理由に領収書等証拠書類の開示を拒否し自ら明らかにしないことから、その使途を解明し、もってその違法性・適法性の判断を求めるべく本件措置請求を行うものである。
3.平成18年度各会派の政務調査費の使途について
青森地裁平成18年10月20日判決、最高裁平成18年9月21日判例他に基づき、各会派の政務調査費の使途は、以下の通り目的外支出にあたると考える。
(1)公明党議員団
ⓐ 研修会・会議費
支出額:236,980円 主たる支出の内訳:コーヒー代他
・ 研修会・会議の目的、日時、参加者、人数が明らかにされない以上、目的外支出に当たると言わざるを得ない。
ⓑ 資料費
支出額:2,709,421円 主たる支出の内訳:印刷代・機関紙購読料他
・ 印刷物の詳細が不明のため、政務調査以外の目的外支出にあたると言わざるを得ない。
・ 通常機関紙は長期的かつ定期的に購読されるものであるから、市政に関する調査研究のためとはいえず、違法な支出にあたる。
ⓒ 使用料及び借上料
支出額:641,760円 主たる支出の内訳:駐車料・高速料他
・ 駐車料は毎月の賃借代であるならば日常経費であり、違法な目的外支出にあたる。そうでなければ駐車日時、場所、駐車時間の具体的説明がない限り違法な目的外支出にあたると言わざるを得ない。
・ 高速料金については使用日時、使用区間(キロ数)の説明がなければ、市政に関する調査研究のためとはいえず、違法な支出にあたると言わざるを得ない。
ⓓ 通信運搬費
支出額:1,326,333円 主たる支出の内訳:電話代・インターネット接続料他
・ 電話代は、事務所の固定電話の場合、日常の議員活動での利用料も含まれるため全てを政務調査目的とすることはできない。また、携帯電話は本来政務調査に必要なものとは認められていない(青森地裁判決)ことから、電話代に含まれている場合は違法な目的外支出にあたる。
・ インターネット接続料は、定額料金を払って利用するのが通常であるから日常経費にあたる。
ⓔ 消耗品費
支出額:1,413,628円 主たる支出の内訳:文具・ガソリン代他
・ 文具は日常使用されるものであり政務調査目的とは認められない。
・ ガソリン代については、当該自動車が議員の個人活動並びに私的にも使われている可能性があり、全てを政務調査目的とすることはできない。使用日時、キロ数を明らかにしない限り目的外支出にあたると言わざるを得ない。
ⓕ 交通費
支出額:25,320円 主たる支出の内訳:旅費
・ 行先とその目的、日程、旅程が明らかにされない限り、政務調査目的とはいえず目的外支出と言わざるを得ない。
ⓖ 事務雑費
支出額:493,744円 主たる支出の内訳:事務機器購入費
・ 詳細が不明のため目的外支出と言わざるを得ない。
以上支出合計 6,847,186円 (内、違法・不当支出額 6,720,000円)
(2)自由民主党議員団
ⓐ 研修会・会議費
支出額:44,185円 主たる支出の内訳:コーヒー代等
・ 研修会・会議の目的、日時、参加者、人数が明らかにされない以上、政務調査目的外の支出に当たると言わざるを得ない。
ⓑ 資料費
支出額:2,651,977円 主たる支出の内訳:印刷代、本代、新聞代
・ 印刷物及び書籍の詳細が不明のため、政務調査以外の目的外支出と言わざるを得ない。
特に、一人当たり年間50万円を超える資料費は、その大半が後援会報の印刷代に充てられている可能性が高いと指摘せざるを得ない。
・ 新聞代は日常的費用のため政務調査目的の支出にはあたらない。
ⓒ 使用料及び借上料
支出額:578,920円 主たる支出の内訳:印刷機リース、タクシー代
・ 印刷機リース代は、政務調査目的のためではなく、日常的・恒常的使用と推測されるため目的外支出にあたる。
・ タクシー代については利用日時、利用区間が明らかにされない限り目的外支出にあたると言わざるを得ない。
ⓓ 通信運搬費
支出額:1,768,982円 主たる支出の内訳:電話代、切手代等
・ 電話代は、事務所の固定電話の場合、日常の議員活動での利用料も含まれるため全てを政務調査目的とすることはできない。また、携帯電話は本来政務調査に必要なものとは認められていない(青森地裁判決)ことから、電話代に含まれている場合は違法な目的外支出にあたる。
・ 切手代は、日常経費に当たり、目的外支出にあたる。
特に、一人当たり年間35万円を超える通信運搬費は、その大半が後援会報郵送の切手代に充てられている可能性が高いと指摘せざるを得ない。
ⓔ 消耗品費
支出額:804,626円 主たる支出の内訳:ガソリン代、文具代
・ ガソリン代については、当該自動車が議員の個人活動並びに私的にも使われている可能性があり、全てを政務調査目的とすることはできない。使用日時、キロ数を明らかにしない限り目的外支出にあたると言わざるを得ない。
・ 文具は日常使用されるものであり政務調査目的とは認められない。
ⓕ 事務雑費
支出額:103,138円 主たる支出の内訳:デジタルカメラ、プリンター
・ デジタルカメラは政務調査以外にも使用している可能性が高いこと、プリンターは設置場所において通常日常的に使用されるものであるから、目的外支出にあたる。
以上支出合計 5,951,828円(内、違法・不当支出額 5,040,000円)
(3)高槻市政を革新する会
ⓐ 研修会・会議費
支出額:10,660円 主たる支出の内訳:コーヒー代、会議室代
・ 研修会・会議の目的、日時、参加者、人数が明らかにされない以上、目的外支出として違法であると言わざるを得ない。
ⓑ 資料費
支出額:214,739円 主たる支出の内訳:各種機関誌代、図書代、コピー代
・ 通常機関紙は長期的かつ定期的に購読されるものであるから、市政に関する調査研究のためとはいえず、違法な支出にあたる。
・ 書籍の詳細が不明のため、政務調査以外の目的外支出と言わざるを得ない。
・ 印刷物の詳細が不明のため、政務調査以外の目的外支出であると言わざるを得ない。
ⓒ 使用料及び借上料
支出額:511,030円 主たる支出の内訳:高速代、駐車場代、タクシー代、リース代
・ 駐車場代は毎月の賃借料であるならば日常経費であり、違法な目的外支出にあたる。そうでなければ駐車日時、場所、駐車時間の具体的説明がない限り違法な目的外支出にあたると言わざるを得ない。
・ 高速料金・タクシー代は、使用日時、使用区間(キロ数)の説明がなければ、目的外支出にあたると言わざるを得ない。
・ リース代は、リース物件が不明のため目的外支出に当たる。
ⓓ 通信運搬費
支出額:185,974円 主たる支出の内訳:電話代、インターネット使用料
・ 電話代は、事務所の固定電話の場合、日常の議員活動での利用料も含まれるため全てを政務調査目的とすることはできない。また、携帯電話は本来政務調査に必要なものとは認められていない(青森地裁判決)ことから、電話代に含まれている場合は違法な目的外支出にあたる。
・ インターネット接続料は、定額料金を払って利用するのが通常であるから日常経費にあたる。
ⓔ 消耗品費
支出額:321,569円 主たる支出の内訳:ガソリン代、用紙代、PCソフト
・ ガソリン代は、当該自動車が議員の個人活動並びに私的にも使われている可能性があり、全てを政務調査目的とすることはできない。使用日時、キロ数を明らかにしない限り目的外支出にあたると言わざるを得ない。
・ 用紙は日常的に使用するものであり、目的外支出にあたる。
・ PCソフトの詳細が不明であり、目的外使用にあたると言わざるを得ない。
ⓕ 交通費
支出額:75,240円 主たる支出の内訳:新幹線代
・ 利用者の氏名、行先とその目的、日程、人数が明らかにされない限り、目的外支出と言わざるを得ない。
ⓖ 事務雑費
支出額:92,189円 主たる支出の内訳:パソコン備品
・ 日常使用するものであり、目的外支出にあたる。
以上支出合計 1,411,401円(内、違法・不当支出額 1,411,401円)
(4)日本共産党高槻市会議員団
ⓐ 研修会・会議費
支出額:1,680円 主たる支出の内訳:会議開催時のお茶代
・ 研修会・会議の目的、日時、参加者、人数が明らかにされない以上、目的外支出として違法であると言わざるを得ない。
ⓑ 資料費
支出額:2,207,730円 主たる支出の内訳:「議会報告」「議員団ニュース」等印刷費
・ 「議会報告」「議員団ニュース」の印刷は政務調査目的にはあたらず、違法な目的外支出である。また他会派と比較しても政務調査費交付額に占める資料費の割合が65.7%と異常に高い。
ⓒ 使用料及び借上料
支出額:483,525円 主たる支出の内訳:印刷機リース料
・ 印刷機は日常的に使用されものであって、目的外支出に当たる。
ⓓ 通信運搬費
支出額:46,880円 主たる支出の内訳:ファックス通信費
・ 政務調査目的とはいえず違法な目的外支出に当たる。
ⓔ 消耗品費
支出額:733,248円 主たる支出の内訳:印刷用紙、インキ等代金
・ 印刷用紙・インキ代共に日常的経費であり、政務調査目的とは認められない。さらに、ⓑ資料費の「議会報告」、「議員団ニュース」の印刷費に使われていたことは容易に判断される。
以上支出合計 3,473,063円(内、違法・不当支出額 3,360,000円)
(5)非所属(岡本嗣郎)
ⓐ 資料費
支出額:446,933円 主たる支出の内訳:書籍他
・ 書籍名が不明のため、政務調査以外の目的外支出である。岡本氏が非所属で1名であるにも関わらず、書籍代が多額過ぎる。このことにより、資料費の大半が後援会報の印刷代に充てられていた可能性が高いと指摘せざるを得ない。
ⓒ 使用料及び借上料
支出額:5,680円 主たる支出の内訳:タクシー代
・ 使用日時、使用区間の説明がなければ、目的外支出であると言わざるを得ない。
ⓓ 通信運搬費
支出額:182,844円 主たる支出の内訳:電話代他
・ 電話代は、事務所の固定電話の場合、日常の議員活動での利用料も含まれるため全てを政務調査目的とすることはできない。また、携帯電話は本来政務調査に必要なものとは認められていない(青森地裁判決)ことから、電話代に含まれている場合は違法な目的外支出にあたる。また、岡本氏1名が政務調査目的だけに使用したとするには、政務調査費交付額に占める通信運搬費の割合(21.8%)・金額共に大きすぎ、その大半が後援会報の郵送代に充てられていた可能性が高いと指摘せざるを得ない。
ⓔ 消耗品費
支出額:92,537円 主たる支出の内訳:ガソリン代他
・ ガソリン代については、当該自動車が議員の個人活動並びに私的にも使われている可能性があり、全てを政務調査目的とすることはできない。使用日時、キロ数を明らかにしない限り目的外支出であると言わざるを得ない。
ⓕ 交通費
支出額:95,460円 主たる支出の内訳:Jスルーカード他
・ Jスルーカードは1,000円~5,000円まで数種類あり、通常1枚につき複数回利用することに照らせば、全額を政務調査に使用したとは考えられず、議員個人としての利用及び私的利用が含まれると推測され違法な支出である。行先とその目的、使用日時を明らかにしない限り目的外支出であると言わざるを得ない。
以上支出合計 823,454円(内、違法・不当支出額 823,454円)
(6)元気市民
ア.平成18年度政務調査費について
ⓐ 研修会・会議費
支出額:62,200円 主たる支出の内訳:研修会参加費等
・ 研修会と名目はついているが、その目的、日時、参加者、人数が明らかにされない以上、実態がないものであり、違法な目的外支出であると言わざるを得ない。
ⓑ 資料費
支出額:190,594円 主たる支出の内訳:書籍代、新聞購読費等
・ 書籍名が不明のため、政務調査以外の目的外支出であると言わざるを得ない。
・ 新聞購読費は日常的費用のため政務調査目的の支出にはあたらない。
ⓒ 使用料及び借上料
支出額:43,060円 主たる支出の内訳:タクシー代、駐車場代等
・ タクシー代については使用日時、使用区間の説明がなく目的外支出にあたると言わざるを得ない。
・ 駐車場代は毎月の賃借料であるならば日常経費であり、違法な目的外支出にあたる。そうでなければ駐車日時、場所、駐車時間の具体的説明がない限り違法な目的外支出であると言わざるを得ない。
ⓓ 通信運搬費
支出額:1,164,014円 主たる支出の内訳:電話代、郵送代等
・ 電話代は、事務所の固定電話の場合、日常の議員活動での利用料も含まれるため全てを政務調査目的とすることはできない。また、携帯電話は本来政務調査に必要なものとは認められていない(青森地裁判決)ことから、電話代に含まれている場合は違法な目的外支出にあたる。
・ 郵送代は、日常経費であるから目的外支出にあたる。
なお、通信運搬費が政務調査費交付額に占める割合が69.3%と異常に高く、会派所属議員の2名で年間116万円以上を使用するのは多すぎることから、その大半が後援会報の郵送代に充てられていたと容易に判断される。
ⓔ 消耗品費
支出額:144,968円 主たる支出の内訳:ガソリン代、PCソフト等
・ ガソリン代については、当該自動車が議員の個人活動並びに私的にも使われている可能性があり、全てを政務調査目的とすることはできない。使用日時、キロ数を明らかにしない限り目的外支出であると言わざるを得ない。
・ PCソフトの詳細が明らかでないので、目的外使用にあたると言わざるを得ない。
ⓕ 交通費
支出額:76,760円 主たる支出の内訳:出張旅費等
・ 利用者の氏名、人数、出張先とその目的、日程が明らかにされない限り、目的外支出と言わざるを得ない。
以上平成18年度支出合計 1,681,596円(内、違法・不当支出額 1,680,000円)
イ.ⓐ ところで、今回の措置請求を行うにあたって、平成18年度政務調査費収支報告書の公開を求めた他、各党並びに各議員が市民への政務活動報告の一環としてホームページを利用しているのではないかと思い調査したところ、元気市民会派の平成18年度分政務調査収支報告書に署名押印の上提出した経理責任者のホームページ(以下「本件ホームページ」という)には平成15年度分政務調査費支出報告が掲載されていた(URL:http://www3.osk.3web.ne.jp/~ainonoue/news/news04.html)
上記本件ホームページ掲載の平成15年度収支報告と議長に提出された同年度収支報告書とを比較すると、以下の通り4項目において金額が合致しない。
(単位:円)
項 目 議長提出分 ホームページ分
研修会・会議費 202,486 118,750
資料費 585,391 669,127
使用料及び借上料 75,900 92,252
通信運搬費 415,038 415,038
消耗品費 188,644 172,292
交通費 27,940 27,940
事務雑費 48,386 48,386
合 計 1,543,785 1,543,785
さらに各項目の「主たる支出の内訳」を比べても、以下の通り6項目において合致しない。
項 目 議長提出分 ホームページ分
研修会・会議費 学習会参加費、講師招へい費 勉強会参加、講演会講師費用
資料費 市政報告印刷代、新聞購読費 新聞購読、書籍購入
使用料及び借上料 学習会会場費、タクシー代 講演会会場費、タクシー代
通信運搬費 電話代、郵送代 電話代、郵送代、インターネット接続料
消耗品費 ガソリン代、文具、パソコンメディア 文房具、事務用品
交通費 新幹線代 研修参加交通費
事務雑費 インターネット関連等事務機器 パソコン関連機器
ⓑ 上記のように、元気市民会派の平成15年度政務調査費収支報告書は、議長提出分と本件ホームページ掲載分との間には、金額及び支出の内訳とも齟齬があること、また、平成15年度から同18年度に亘り同会派における政務調査費の経理責任者を務める議員の本件ホームページ上では政務調査費の領収書を公開するとしながら、実質的に公開を拒否したことは極めて不透明・不可解であって悪質という他ない。
請求人としては、平成15年度のみならず、同16年度、17年度分、更には他の会派・議員についても同様の資料の有無を調査したものの発見に至らず、元気市民会派の平成15年度分のみにつき今回監査を求めるものである。
一市民として疑義を覚えるのは、本件ホームページ掲載の収支報告と議長提出分に差異があるのはなぜなのか、平成15年度における元気市民会派の政務調査費の正しい使途・報告書は何れなのかという点である。
仮に何れか一方が正しいとしても、収支報告内容の書き換えという行為自体が政務調査費の使途につき元気市民会派の後ろめたさを表すものといえる。そして一般的な市民感情からすれば、かかる後ろめたさの一端を示す書き換え行為は、元気市民会派のみならず、他の会派全体ひいては議員によって現在も行われているのではないかと推測するに難くない。公金を財源とする政務調査費を費消している以上、議員もしくは会派は書き換え行為の理由を市民に対して明らかにし、見合うからの説明責任を果たすよう求める次第である。と同時にかかる書き換えが平然と行われているのは、そもそも使途基準が曖昧、不明瞭なことが原因なのであるから、使途基準の明確化をも求める次第である。
よって、元気市民会派に関しては、前記平成18年度分政務調査費の他、平成15年度分政務調査費を併せて、違法・不当に支出された金銭の返還を請求するなど必要な措置を講ずるよう求める次第である。
ウ.以上より、元気市民会派の違法・不当支出額は、平成18年度分金1,680,000円及び平成15年度分金1,543,785円の合計金3,223,785円である。
(7)市民連合議員団
ⓐ 研修会・会議費
支出額:129,927円 主たる支出の内訳:会議時のコーヒー等
・ 会議の目的、日時、参加者、人数が明らかにされない以上、目的外支出にあたると言わざるを得ない。
ⓑ 資料費
支出額:2,419,586円 主たる支出の内訳:市政調査報告印刷代等
・ 報告であって、調査目的には合致しない。仮に市政調査報告が政務調査費に含まれるとしても、その具体的内容、印刷部数、印刷時期を明らかにしなかれば市政調査に名を借りた実態のないものであり、目的外支出であると言わざるを得ない。
ⓒ 使用料及び借上料
支出額:297,550円 主たる支出の内訳:駐車場代等
・ 駐車場代は毎月の賃借料であるならば日常経費であり、違法な目的外支出にあたる。そうでなければ駐車日時、場所、駐車時間の具体的説明がない限り目的外支出であると言わざるを得ない。
ⓓ 通信運搬費
支出額:2,530,035円 主たる支出の内訳:郵送料等
・ 郵送代は、日常経費であるから目的外支出にあたる。
会派所属議員が8名であることを考慮したとしても、郵送料に年間250万円以上費やすのは異常に多すぎ、目的外使用である。これによると、8名が平等に調査費を使用したと仮定した場合、1名あたり毎月26,000円以上(80円の郵便物を325回以上)を郵送料に費やしていることになり、政務調査のためだけに使用したとは考えられない。このことにより、通信運搬費の大半が後援会報の郵送料に充てられていたと容易に判断される。
ⓔ 消耗品費
支出額:1,367,590円 主たる支出の内訳:事務・文具用品等
・ 事務・文具用品は日常使用されるものであり、政務調査目的とは認められず違法な目的外支出に当たる。
また、会派所属議員が8名であることその他に消耗品を購入したと考慮しても、事務・文具用品で年間136万円を超えるのは以上に高額であり、政務調査目的とは認められない。このことにより、消耗品費の大半が後援会報の印刷代に使われていた可能性が高いと指摘せざるを得ない。
ⓕ 交通費
支出額:160,000円 主たる支出の内訳:鉄道運賃等
・ 利用者の氏名、人数、行先とその目的、日程が明らかにされない限り、目的外支出にあたると言わざるを得ない。
ⓖ 事務雑費
支出額:471,975円 主たる支出の内訳:事務機器の購入等
・ 詳細が不明のため目的外支出である。
以上支出合計 7,376,663円(内、違法・不当支出額 6,720,000円)
(8)自民・真政会
ⓐ 研修会・会議費
支出額:24,300円 主たる支出の内訳:議員団会議費
・ 政務調査目的の会議にはあたらず、目的外使用である。
ⓑ 資料費
支出額:639,622円 主たる支出の内訳:資料購入費、各種新聞購読料等
・ 資料購入費は、購入資料の詳細が不明のため政務調査以外の目的外支出であると言わざるを得ない。
・ 新聞は日常的に購読するものであるから、市政に関する調査研究目的にはあたらず、違法な目的外支出である。
ⓒ 使用料及び借上料
支出額:306,682円 主たる支出の内訳:備品リース料等
・ 政務調査目的のリースではなく日常的に利用する備品のリース料と推測されるので、政務調査目的とはいえず違法な支出にあたる。
ⓓ 通信運搬費
支出額:1,922,320円 主たる支出の内訳:郵送料、電話通話料
・ 郵送料は、日常経費であるから目的外支出にあたる。
・ 電話通話料は、事務所の固定電話の場合、日常の議員活動での利用料も含まれるため全てを政務調査目的とすることはできない。また、携帯電話は本来政務調査に必要なものとは認められていない(青森地裁判決)ことから、電話代に含まれている場合は違法な目的外支出にあたる。このことにより、通信運搬費の大半が後援会報の郵送料に充てられていたと容易に判断される。
ⓔ 消耗品費
支出額:598,018円 主たる支出の内訳:自動車燃料費、事務用品等
・ 自動車燃料費は、当該自動車が議員の個人活動並びに私的にも使われている可能性があり、全てを政務調査目的とすることはできない。使用日時、キロ数を明らかにしない限り目的外支出であると言わざるを得ない。
・事務用品は日常使用されるものであり政務調査目的とは認められない。
以上支出合計 3,490,942円(内、違法・不当支出額 3,360,000円)
以上8会派平成18年度支出総合計 31,056,133円(内、違法・不当支出総額 29,114,855円)
*返還を求める違法・不当支出額総合計 30,688,640円(内、平成15年度分 1,543,785円)
以上の通り、目的外に支出された政務調査費は市の損害にあたるため、かかる違法・不当に支出された公金は市に返還されねばならない。
4.監査請求における対象の特定の程度について
請求人は本件措置請求を行うにあたり、平成19年4月16日付情報公開請求に対する同年6月19日付情報公開決定通知書に基づき、各会派の平成18年度政務調査費収支報告書(以下「本件報告書」という)の公開を受けた。と同時に本件報告書記載の支出内容を具体的に裏付けるため、各会派に対し領収書の公開を求めたがこれに応じた会派並びに議員は皆無であった。党や議員個人のホームページ上で領収書の公開に応じる旨記載しているにも関わらず公開を拒否した党・議員さえある。
確かに、会派活動の自主性、自律性を害することから具体的使途を公開する相当性・必要性がないという各会派の公開拒否の理由には一理あるともいえる。また本件条例第10条は、会計帳簿の調整とともに、「領収書等の証拠書類を整理し」、5年間の「保存」を規定するのみで、領収書等の証拠書類の公開までは義務付けてはいない。
しかし他方で、政務調査費が市民の税金という公金を財源とし、その費消者である会派を構成する議員は市民により選出されたこと、その使途目的が「市政に関する調査」と規定されていることに鑑みれば、透明性・公正性担保の点から当然にその使途を公開することが原則と解すべきである。また、請求人において領収書等証拠書類を摘示できない限り監査請求が認められないとすれば制度自体の存在意義が失われるものである。
したがって、請求人は政務調査費の使途に関し、現時点において唯一入手し得た収支報告書に基づき、前述の通り会派ごとに違法性・不当性のある支出を摘示したうえ本件措置請求を行っている以上、本件請求における対象の特定性に欠けるところはないと考える(青森地裁平成18年10月20日判決、最高裁平成16年11月25日判例同旨)。
第2.監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査を求める理由
本件監査請求は地方自治法242条第1項に基づくものであるところ、第一義的には同項規定の監査委員による監査が行われるべきではある。
しかしながら、高槻市監査委員である中寺義弘、服部好伸、山口重雄、池下節夫の各氏(計4名)のうち山口重雄氏及び池下節夫氏は、現職の市議会議員であって本件請求に係る政務調査費の使途について直接の利害関係を有しているため、地方自治法199条の2により除斥される。
また、地方自治法242条第6項は監査及び勧告についての決定は監査委員の「合議による」と規定しているところ、上記の通り山口重雄氏及び池下節夫氏の両名が除斥されるとしても、残る服部好伸氏及び中寺義弘氏の両名では公平・対等な合議を望むことは困難である。
なぜなら、服部好伸氏は公認会計士であり本件請求内容とは直接の利害関係は認められないが、代表監査委員である中寺義弘氏は高槻市職員OBであり、過去において政務調査費を執行する側にあった人物であるため、本件請求が精査されることなく、結論ありきで合議が形骸化する恐れが大きいからである。
よって、本件請求においては、個別外部監査契約に基づく監査を求める次第である。
第3. 以上のとおり、高槻市より高槻市議会各会派に対する平成18年度交付の政務調査費の使途に関し違法・不当な点が認められる。
よって、請求人は、地方自治法242条第1項に基づき別紙事実証明書を添付の上、高槻市長に対し前記目的外に支出された違法・不当な政務調査費による市の損害総額29,114,855円及び不当利得額を関係者らに返還させるなど必要な措置を講ずるよう勧告することを求める。併せて同法252条の43第1項の規定に基づき、本件請求に係る監査について、監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることを求める。
尚、公金使用に対する市民の関心が高まると共に政務調査費に関する住民監査請求が全国的に増加し、請求が受理される事案が増えつつある一方、請求が却下されるケースも未だ多くあるところ、仮に本件措置請求が却下されたとしても、請求人としては住民訴訟によって高槻市議会各派の政務調査費の使途につき違法性・適法性の判断を司法に仰ぐ所存である。もっとも、政務調査費の使途に関する住民訴訟では請求人(原告)勝訴の事案が増え、かかる判例・判決が集積されつつある現在、本件請求内容も左記判例・判決に基づくことを思量すれば、本件請求人勝訴の可能性が極めて高いということは想像に難くない。
また、大阪市議会においては、平成18年に『大阪市会政務調査費の取扱いに関する要綱』が制定され、同年度分からではあるが、政務調査費収支報告書とともに領収書の添付が義務付けられ、一定の浄化作用を示したことは記憶に新しいところである。
本件監査委員におかれては、以上のような近時の司法の流れや市民の監視意識の高まりに対して議会が抗しきれない現状等を念頭に、本件請求内容を精査のうえ受理・認容されることが日本における中核市高槻の自浄能力を高槻市民だけでなく全国に知らしめると同時に高槻市が全国の中核市の範となること、また監査委員のみならず公金使用者である議員に対する市民の信頼獲得につながることを認識されているものと信じて疑わないものである。
第4.請求者
高槻市民監査協会
第5.添付書類
1.平成15年度分政務調査費収支報告書 (1通)
2.平成16年度分政務調査費収支報告書 (1通)
3.平成17年度分政務調査費収支報告書 (1通)
4.平成18年度分政務調査費収支報告書 (8通)
5.『高槻市議会トピックス』と題するホームページ(写し)
6.『高槻市議会議員団各会派の政務調査費いついて(回答)』と題する書面
7.高槻市議会政務調査費の交付に関する条例
8.最高裁判所昭和63年4月22日付判決書
9.青森地方裁判所平成18年10月20日付判決書(青森地裁平成17年(行ウ)第4号)
10.最高裁判所平成18年9月21日付決定調書(平成17年(行ツ)第35号及び同年(行ヒ)第38号)
2007年10月27日高槻市議会議員の政務調査費を住民監査請求!
はじめまして、高槻市民監査協会です。
さて、当協会は昨日10月26日(金)、高槻市監査委員会に対して高槻市議会議員の政務調査費について住民監査請求を行いました。今朝の読売新聞北摂版にご覧の記事が掲載されました。
詳しくは後日。